大学職員の学生支援の業務内容は?【学生生活・学籍・奨学金・部活動・寮etc】

saco

私も学生支援の担当部署にいました。

「THE大学職員」という感じの仕事で、学生に近いところで仕事ができます。

トラブル対応も尽きないですが、現場感があって飽きないので個人的には好きです。

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大学の学生支援は幅広い業務を担う

学生支援業務は「教学部門」の業務

saco

大学の業務は大きく分けて「法人部門」と「教学部門」があります。

学生支援は「教学部門」に属する業務です。

ポイント

  • 法人部門
    学校法人の経営や管理など、どちらかというと大学よりの仕事をしている部門です。
    具体的には、総務、人事、財務、施設、情報システムなどの部署がこれにあたります。
    学園の根幹に関わる業務に携われたり、比較的自分のペースで業務ができる反面、学生との関わりがほどんど無いような部署もあったりします。
  • 教学部門
    文字通り教務や学生に関わる部門です。
    一般的に大学職員と聞いて思い浮かぶ仕事がこちらかと思います。
    実際に学生とやりとりして感謝されたり、学生から刺激を受けたり、やりがいが分かりやすい業務だと思います。

つまり、学生に関わる部門であり、ある意味で「大学職員らしい」業務ともいえるでしょう。

私個人としては、教学部門の方が働いていてしっくりきます。(個人的に合っている、という感じ。)

というのも、じっと淡々とルーティンワークをこなすよりも、日々何かしらの問題が発生してせわしない方が、性に合っている感じがするのです。そしてなによりも、大学で働くうえで、現場を知っておくことは非常に大切です。

実際に学生と日々接して、学生の成長を感じ、時には感謝され、時には文句を言われ(時にはというよりはもっと多いかったりしますが...)、飽きることなく日々の変化を楽しむことができる業務であり、やりがいも大きいと感じます。
(しかし、合わない人にはとことん合わない業務かな、とも思いますが)

実はその反面、奨学金業務などでは、ルーティンワークで間違いなく決まったスケジュールを行っていかなければならない業務もあり(お金のことなのでシビアです。)、そんな相反する業務のバランス感覚も非常に重要となるのです。

saco

私は受験したときの面接でやりたい業務を聞かれた際に「学生に近い業務がしたい」と答えました。

実際に配属先もそうなったので、個人的には満足しています。

(めちゃくちゃ忙しくて大変ではあったのですが。)

業務の幅が広い

大学の学生支援業務、いわゆる「学生課」が行っている業務と聞いて、何を想像するでしょうか。

やはり、窓口に来た学生の対応をするイメージがあるのではないでしょうか。例えば、それは奨学金の手続きであったり、部活動に関する手続きだったり、時には学生の相談に乗って、随時対応を行ったり。

もちろんそれも正解です。

しかし、それだけではありません。学生支援の業務では、学生生活のサポートや学生指導を幅広く担当します。言わば「何でも屋」です。学生と関わる機会が多く、大学生活を支えているという実感が得られる仕事だと思います。

例えば、とある大学の学生支援担当の求人をみると、具体的な業務として次の内容が列挙されています。

学生支援業務

■学生の生活指導
■学籍異動に係わる相談対応及び事務処理
■学生自治会、体育部連合会・文化部連合会、学生任意団体、課外活動援助金などの対応・手続
■学生の福利厚生施設の利用、自動車・自動二輪・自転車通学および駐車場・駐輪場利用に関する管理
■学生の賞罰に関する対応
■大学祭関連の業務
■学生の施設使用・備品借用手続き対応、学生の遺失物・拾得物の対応
■その他学生生活、各種奨学金に関する対応 など

saco

こうして見るだけでも、様々な種類の業務内容があることが分かりますね。

つまり、学生支援を担当する場合は、非常に幅広い業務を行うため、大学のことを幅広く知っていなければなりませんし、多様な種類のルール・手続きなどにも精通していなければなりません。

学生からの様々な質問が日々寄せられます。窓口で即答できるようにするためには、日々アンテナをしっかり立てて大学内の情報をキャッチしながら過ごしていくことは必要です。

学生支援の業務内容解説

saco

そんな多岐に渡る業務についてそれぞれ見ていきましょう。

窓口業務

学生課と言えば、窓口対応は欠かせません。
これから解説する様々な業務にかかる手続きを、日々窓口で行っています。

時期によっては学生が次から次へ窓口へやってくるので、日中はその対応に追われて自分の仕事がなかなか取り組めないことも多々あります、

また、働いている様子が常に学生に見られている状況ですので、最初のうちはあまり気が抜けずに気疲れが多くなってしまうことも。(慣れれば全然大丈夫ですが。)

学生課は「何でも屋」にならざるを得ない部署であり、学生も迷ったら「とりあえず学生課に聞こう」と窓口へやってくることも多く、大学内の様々なことを知っておくことが業務を円滑に進めるコツです。

学生とのやりとりを通じて、その大学の学生気質を肌で感じたり、時には学生と冗談を言い合ったり、やはり大学職員として学生に直接関わる機会が多いことは、楽しくやりがいも感じられるのがメリットです。

学生の生活指導

大学には様々な学生がいます。そして、様々な問題を抱えています。
そんな学生に対して、職員は指導をしなければならない立場でもあります。

そのため、ただ事務仕事をしていればいい、なんてことは全くありません。

学生同士のいざこざがあれば、職員が間に入って仲裁をしなければならないことだってあるのです。
(大学生にもなってそこまでしなければならないのか、というご意見はそのとおりなのですが、仕事上そうも言ってられず。)

時には、こちらの話が全く通じない学生や、「普通」の感覚が非常にずれている学生、複雑な家庭環境の学生、自己中心的に生きてきた学生など、対応に苦慮する場面も少なくありません。

このあたりは正直場数にもなってきますが、周囲の職員を巻き込ん対応し解決していくことが必要です。だんだんと問題を抱えた学生への対応も様になってきて、自分の対人能力の向上に繋がっていることを実感できる日がくるでしょう。

学籍異動

学生支援の業務では、学籍にかかる業務も非常に多くあります。

その中でも、退学・休学・復学・除籍など、学生の人生を大きく左右する手続きにも携わります。

これについても、ただ淡々と手続きを行うのではなく、なぜそのような背景があるのかについて、一歩踏み込んで相談に乗って、一緒になって今後を考えていく場面の非常に大切な業務の一つです。

もちろん、最終的に決断するのは学生本人ですが、学生課の職員として様々な選択肢や可能性を提示してあげることで、その学生が少しでも良い選択をとることができるよう支援することが必要なのです。

saco

かなり、金銭面や家庭環境の問題、自身の病気など、それ相応に重たい事情を抱えて相談に来る学生もいます。

課外活動(部活動)

大学の部活動の管理・支援も学生課の大切な業務の一つです。

練習所の予約や大学からクラブへの様々な援助にかかる手続きはもちろんのこと、顧問とのやりとりや部活や同好会立ち上げにかかる相談・手続きなどもあります。

新歓行事を学生と一緒に企画して運営することなどもあり、活発な学生たちと関わって仕事をすることができるため、学生から元気をもらうことも多くあります。

奨学金

奨学金業務は、学生課の業務の中でも、大きな割合を占める業務の一つです。
お金に関わる仕事であり、特にミスの許されない仕事とも言えます。困窮度の高い学生への対応は、特に慎重にならざるをえません。

一言に奨学金と言っても、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金(いわゆる国の奨学金)や大学独自の奨学金地方公共団体や民間企業の奨学金など、非常に幅広いものがあります。

やはり、奨学金の業務については非常に覚えることも多く、大学としても専門性の高い職員を配置したいところですが、ジョブローテーションンの影響や契約職員が定期的に入れ替わるため難しい大学も多く、なかなかそのような人材を確保することに苦慮している大学の話もよく聞きます。
そのため大学によっては、外部委託業者へ奨学金業務を委託するケースも少なくないです。
(委託する業務の範囲としては、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金業務を中心に依頼することが多いようです。)

2023年現在、国の奨学金では、給付と貸与それぞれの奨学金があり、特に給付の奨学金は授業料の減免制度もセットになっていて、経済的な困窮度の高い学生にとっては非常に助かる内容となっています。
(給付と減免の金額を合わせると、年額100万円以上となる場合もあります。)

また、大学独自の奨学金についても、大学によって給付・貸与さまざまであり、また、選考基準を成績で判断することとしている場合、入学前の成績や入試の点数が対象となる奨学金もあれば、入学後の成績(GPA等)にて判定をする奨学金もあります。

さらには、地方公共団体や民間企業が独自に実施している奨学金も非常に多く、申請者は比較的少ないものの、大学を通して申し込みを行う必要がある奨学金も多く、とくに4月~5月くらいのそういった案内が非常に多くなるようなシーズンではその対応に追われることもあります。

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奨学金対応では、全般通じて正確で迅速な対応が求められるところです。

アルバイト紹介

アルバイトの紹介・斡旋を行っている大学も多くあります。

大学によって紹介方法は様々で、アナログに掲示板へ求人を掲載している大学もあれば、大学のポータルサイトに紹介ページがあったり、外部委託先にお任せをしていたりするケースもあります。

求人掲載にあたっては、大学と求人元の企業・店舗とのやりとりを経たうえで紹介を行うこととなるため、大学独自の基準・条件を設けているところもあり、どんな求人でも斡旋をしているわけではなかったりもします。

saco

時には、学生が働いているアルバイト先から、学生の無断欠勤が多いなどのクレームが入ることもありました。

学生寮を所有している大学においては、寮の管理・運営なども学生課の業務の一つとなります。

寮はその大学の特徴が様々表れているものだと、個人的には思っています。

その運用方法も多種多様であり、食事提供の有無や、一室定員(一人部屋、相部屋、一室3名制のところもあったりします。)、門限、その他細かいルールもあるなど、大学によって様々です。

大学寮は、遠方の学生を取り込むための広報的な役割も果たしています
ひと昔前の寮のイメージは、安いけど建物が古かったり、見た目がイマイチだったり、厳しいルールがあったりと、あまり良い印象を持っていない人もいるかと思います。
しかし、最近では、オシャレでスタイリッシュな見た目の寮も多くなってきています。

そのほか、相部屋の寮においては、同室の学生同士のトラブルも多く、時には保護者からのクレームにも発展するケースもあります。

管理方法についても、その大学で管理をしているところもあれば、外部委託を行っているところもあります。

学生寮を担当している職員は、寮の管理人や寮の役員の学生とのやりとりも様々発生します。さらには、問題を抱えている寮生からの相談を受けることも日常的にあります。

saco

私のいる大学でも、きれいでお洒落な寮があります。

オープンキャンパスなどで学生や保護者の方に紹介すると、いい意味で驚く方が多い印象です。

寮の在り方も、時代とともに変化してきているのかもしれません。

大学祭

大学祭に関する業務も学生課の目立つ業務の一つです。

基本的には、どの大学でも「大学祭実行委員会」があるでしょうから、そこの学生たちが主体となって準備を進めていきます。学生課は、そんな学生たちのフォローをしながら、もちろん大学側が関わって進めなければならない部分も出てきますので、一緒になって準備を行っていくことになります。

実行委員たちが、一生懸命工夫して頑張って準備を進めていく姿は非常に刺激になりますし、一緒になって造り上げた大学祭が無事に終了した時には、学生と一緒になって喜んだりすることもあります。

他部署の職員からは、学生と一緒に和気あいあいと遊んでいるように思われている側面もあったり...

saco

大学祭終了後には、実行委員からお礼の手紙をもらったこともあります。

下宿紹介

下宿の紹介は、大学が自ら取りまとめて斡旋をしている大学もあれば、外部業者へ委託している大学もあります。

大学によっては、斡旋可能物件の条件を設けて、学生が安心して入居できる物件のみを斡旋しているケースも多く見受けられます。

自動車・自動二輪・自転車通学および駐車場・駐輪場利用に関する管理

学生たちが利用する、駐車場や駐輪場に関する管理も学生課の業務です。

大学によって、料金を徴収していたり、駐輪場の管理を外部委託していたりと、その管理・運用方法は様々ですが、その利用方法についてや留意事項などを、毎年学生に対して周知を行うことも大切な業務の一つです。

学生による不正な利用が確認された場合は、その学生へ直接学生課から指導を行うこともあります。

学生の賞罰に関する対応

学生の賞罰についても、学生課で対応することとなります。

たとえば、学生が犯罪行為を行って逮捕された場合などが発生すれば、大学では懲罰委員会等を開催し、その学生の懲戒処分を決定する手続きが行われます。

そういった場合に、学生課が事務局となり委員会の開催や当該学生とのやりとりなどを担う必要がでてくることがあります。

施設使用・備品借用手続き

大学内の施設利用にかかる手続きや、備品の貸し出し管理なども行っています。

具体的には、教室借用の手続きを行ったり、大学にもよりますが、学生課が保有している備品(マイク・スピーカー・椅子・机など)を随時貸し出す手続きを行っていたりします。

遺失物・拾得物の対応

いわゆる落とし物の管理も、学生課が行っていることが多いです。

交番などから学生の財布が届けられたなどの連絡が、学生課に入り本人へつなぐこともあります。

saco

落とし物が見つかってホッとする学生を見るのはうれしいですね。

学生証の発行

学生証の発行業務は、新入生の新規発行と在学生の再発行の2パターンが基本的にはあります。

新入生用の学生証発行は、大学によっては数千枚発行しなければならず、それも年度末に急いで行う必要もあり、意外と大変で余裕がない事情があったりします。

在学生の再発行についても、随時申請が上がってくるため適宜処理していくことが必要です。
(ちなみに、学生証の再発行費用についても、大学によって金額は全然ことなります。数百円で良い大学もれば、その数倍の値段を徴収する大学など様々です。)

そのほかにも、リカレント教育を受講する方など科目等履修生の非正規生の学生証を随時発行も行っていたりします。

学生を対象とした行事の企画・運営

学生に対して、年度を通じて様々な行事を職員が企画し、運営まで行っている大学も様々ああります。

もちろん例年踏襲の行事なんかもありますが、学生課では学生に魅力のある行事を企画数する必要があり、面白さ半分、準備のしんどさ半分、というような感じもあります。

しかし、実際に参加学生たちが楽しんだり喜んだりしている様子を目の当たりにすると、来年も様々企画してみようという気になるのがずるいですね。

トラブルへの対応

大学内では、毎日のようにトラブルが発生します。そして、学生課の職員は日々その対応に追われています。

例えば、学内で体調不良者が出て救急車を呼ぶ、学生間やクラブ内で揉め事が発生する、保護者からクレームが入る、問題を抱えた学生が窓口に来て泣きながら相談をされる、などなど。

上記ほどではないレベルの問題への対応も含めて、突発的に発生しすぐに対応をしなければならないケースが非常に多くあります。

そのため、自分のペースではなかなか仕事を進められないことが特徴です。
朝イチ、今日はこういうスケジュールで業務を行いたいな、と思ったとしても、結局急な対応に追われ全然進まなかったな、という日もよくあります。

そのため、臨機応変に対応する力は身につくかと思います。
また、日々なるべくそういった対応があることを見越して、先を見据えた余裕のある業務のこなし方も身に着けていく必要があるのです。

傷害保険等の手続き

学生に万が一のことが起こった時でも対応ができるよう、大学側が各種保険に入っているところも多くあります。

例えば、部活動中にケガをしてしまった、大学の階段から落ちてケガをしてしまった、自転車通学中に人にぶつかってケガをさせてしまったなど。

加入内容は大学によって様々ですので、自身のケガに対する傷害保険であったり、相手方への個人賠償責任保険であったり、あるいはそれらのものを包括して契約している場合もあります。

そういった大学側で加入している保険にかかる、加入手続きや保険金請求の手続きにかかる受付などを、学生課が行っているところもあります。

 

実際に働く職員の声

saco

実際に大学の学生支援業務で働く先輩職員の声を聞いてイメージを膨らませましょう。

慶應義塾大学 学生課

学生生活担当なだけあって、トラブルや問題があった時にはすぐに駆けつけて、学生と面談をしたり、対処やサポートをしたりします。万が一、社会的にあってはならないようなことが起った場合、なぜこのようなことになったのかを学生と向き合い、じっくり話し合い、もし間違えた方向に進んでいれば正しい方に導けるよう最大限のサポートをしなければなりません。学生が社会に出た時のことまで考え導くことが私たちの役割だと思っています。

大学職員というと、事務の仕事が中心で、1日中パソコンに向かいデスクワークがほとんどだと思っていました。しかし、それはいい意味で裏切られました。実際には、何かトラブルが起これば現場に急行し緊急対処しなければならなかったり、さまざまな研修に行く機会も多かったりで、デスクに向かって仕事をするという時間は少ないですね。私の業務は、毎回決められたルールの中でこなさなければいけない奨学金と、毎回同じケースは発生しない学生生活をサポートする、この相反する性質の業務を同時に行っていくことこそ、この仕事のやりがいでもあり、最も難しいと感じるところでもあります。

日本女子大学 学生支援課 2020年入職

入職当初から配属されている学生支援課では、住所等の学生情報の管理、サークル活動等の課外活動、学寮、奨学金、その他学生の福利厚生に関する業務など、業務内容は多岐にわたります。その中でも、私は奨学金業務を担当し、奨学金の募集、申請受付、選考・推薦、採用後の手続きなど奨学金に関する業務全般を行っています。学生生活を支えるため、国や大学等により様々な奨学金制度が設けられています。学生が経済的な理由により修学を諦めることがないよう、学生の挑戦を後押しできるよう、奨学金を必要とする人に適切に情報が提供できるように情報整備や周知方法の工夫なども常に意識し業務に取り組んでいます。

奨学金について相談に来る学生の中には、家計の急変等の事情により、修学継続が困難となってしまった学生もいます。そうした学生から相談を受けた際には、学生が抱える悩みや不安に真摯に向き合い、奨学金等の案内を適切に行えるよう心がけています。その結果、選択肢が広がったことにより安堵の表情を見せてくれたり、その後、無事に学生生活を継続できている姿を見たりすると、奨学金業務は学生の人生に関わる責任の伴う仕事であると再認識させられると共に、学生生活の根幹を支える重要な仕事であるとやりがいを感じます。

東京女子大学 学生生活課 2015年入職

学生生活課は「学生の総合窓口」という役割があるため、どこに聞けばよいのかわからない質問・相談なども多く寄せられます。その中には規則に当てはめられないような非定型業務も多く、周囲とコミュニケーションをとりながら、柔軟な対応をとることが求められます。

やはり一番やりがいを感じるのは、学生から感謝の言葉をもらえたときです。これは窓口を持つ課の醍醐味だと思います。ただ窓口対応の際「ここはサービス業の窓口ではなく教育機関の窓口である」ということは常に頭に置いています。学生にあれこれ世話を焼く、なんでもしてあげるのが仕事ではありません。学生の主体性や成長を育む教育機関の窓口として対応することが重要です。それで手間が増えたり、学生に面倒がられたりすることもありますが、それも仕事のうちだと考えています。
また学生が頑張っている姿を見ると、自分も負けていられないと思います。勉強やサークル活動に精を出している学生、初めての一人暮らしに奮闘している学生、アルバイトを頑張っている学生、皆それぞれ苦労や努力をしています。そうした学生と触れ合う機会が多いので、常にモチベーションを保つことができます。

大阪学院大学 学生課

・やりがいは?  
学生の成長の機会に携わることができることです。
特に学生課は学生と直接関わる部署であるため、様々な場面で学生の達成感や充実感を感じることができます。
私が普段関わるクラブ・サークルに所属する学生、イベント運営に携わる学生が各々の活動から多くの事を学び、1人の社会人へと成長していく過程がみられるのは、とても感慨深く、大きなやりがいだと考えています。

大谷大学 学生支援課 2010入職

コロナ禍によって、学生支援課の業務もずいぶん様変わりしました。特にコロナ禍による家計急変が原因で経済的困窮状態にある学生も多く、奨学金に関する相談は以前よりも大幅に増えました。学生支援課の業務は、奨学金に限らず様々な業務において、学生たちから家庭や経済的な事情で辛い思いをしている話などを聞くことも少なからずあります。そんな時には、学生のメンタルケアを行う学生相談室や保健室などとも連携しながら、学生一人ひとりに寄りそったサポートを心がけています。

学園祭に関してもコロナ禍の影響は大きいです。2021年度においては、学生スタッフ間の引継ぎが充分にできていない中で学生たちは準備を進めなければならず、学生支援課でそのサポートを行いました。ただ、私たちが手取り足取り指示するのではなく、あくまでも学生たちが主体的・自立的に行動できるようにアドバイスすることを心掛けました。最初の頃は、不慣れなことに戸惑っている学生たちも多かったですが、数カ月間の準備期間を経て立派に自分の役割を果たせるようになりました。彼らの成長が手に取るように実感できるのが、この仕事のやりがいのひとつです。

大正大学 学生課

業務で大切にしていることは?
相手の発言の背景になにがあるのかを考えるようにしています。
国の修学支援制度が始まったタイミングでコロナ禍になり、多くの方から家計状況の悪化の相談を受けてきました。
その中で、支援の対象にならないケースや、支援額が本人の望む金額にならないケースがあり、様々なご意見を頂戴してきました。
その発言の裏には、コロナ禍による苦しみなどから連鎖しているものが多く、その根っこの部分を理解するよう努めないと、寄り添った支援はできないと感じ、相手の背景にある事情を考え、寄り添うようにしています。

立教大学 学生課

大学職員は、部署によっては学生と関わる機会が多くないこともあります。
しかし私の業務は学生団体と関わることのできる業務を担当しています。
例えばクリスマス。チャペル団体と呼ばれる礼拝に携わる学生団体が中心となり盛り上げています。
点灯式をやりたい! クリスマスの装飾をしたい! 池袋の街を練り歩きたい! と要望を受ければ、大学の窓口となり学内部局や近隣の商店街などに交渉や依頼を行います。
しかし現実的に実現が難しいことも多々あります。そんな時にはどうしたら最大限学生の意向に寄り添いつつ落としどころを見つけられるか頭を悩ませます。
大学という組織は、長い歴史の中で培った従来のやり方を踏襲することで安定的な運営ができています。その一方で、学生団体と行事を運営する過程で、全く新しいアイディアに触れ実現させることができ、心が躍ります。

東京都市大学 学生支援センター

仕事で大変だったことや失敗談
窓口を訪れる学生にはさまざまな考え方の学生がいます。時には大学にクレームをしてきたり、無茶な要望をしてきたりすることも少なくはありません。
 社会に出たことのない大学生ばかりを相手にするだけに、時には非常識な態度をとられることもあります。こうした学生に対して真正面から向き合わなければいけないのが大学職員の役目です。
 ときには腹の立つことや、大学との板挟みになることもありますが、根気強く向き合い続けることで双方が納得する解決の道を探ることが大切です。

・仕事のやりがい
やはり一番やりがいを感じるのは、学生の成長を感じられる時です。これは窓口を持つ課の醍醐味だと思います。ただ窓口対応の際には「ここはサービス業ではなく教育機関である」ということは常に意識しています。学生にあれこれと世話を焼き、手取り足取りしてあげるのが仕事ではありません。学生の主体性や成長を育む教育機関として対応することが何よりも重要なことです。その分、手間が増えたり、学生に面倒がられたりすることもありますが、それも仕事のうちだと理解しています。

成蹊大学 学生支援事務室

仕事のやりがい
学生の要望に応えられる方法を模索したり、学生に理解、満足してもらえるように考えたり、何かしらの方法を見出すことは難しいなと思うこともありますが、毎日様々なことがあり、やりがいを感じています。また、対応についても個々の学生に対して冷静かつ親身に対応することが求められているので、学生支援事務室(学生部)職員一丸となって奮闘しながら毎日頑張っています。

どんな人が向いている?

学生と近い距離感で仕事がしたい人

学生課では、様々な業務で学生と直接関わります。

また、学生の様子や頑張りを実際に肌で感じることが可能で、非常に学生と近い距離感で仕事を行うことができることが魅力です。

そういった対人関係に苦慮しない方や、人と対話することが好きな方、人からの相談に一緒になって考えることが得意な方などは、学生支援の仕事に向いていると言えます。

ただし、学生と接する中で、学生に対して偉そうな印象を与えないことも大切です。
(何年かやっているうちに、学生への態度が馴れ馴れしくなってしまう職員も目の当たりにしました。)

臨機応変な対応ができる人

学生支援業務では、トラブルが付き物です。そして、その当事者からの相談も多くあります。

たとえば、学内で学生が倒れている、学生間でトラブルがあった、学内で財布が盗まれたなど、時には自分の仕事を投げ出してまで、すぐに駆けつけて対応をしなければならないことも普通に起こります。

また、一件一件全くことなるトラブルや学生からの相談などに対して、ひとつひとつ臨機応変に状況にふさわしい対応や回答を行っていくことが求められます。

そのため、そういった変化への対応力の高い方や、じっとしているよりかは忙しない方がむしろ落ち着く方などは学生支援の業務に向いていると言えるでしょう。

saco

私は比較的バタバタしている方が好きなタイプです。

パソコンの前でじっとしていると、なんだか物足りないなと思ったり...

最後に

学生支援の業務は、非常に多岐に渡り様々な知識が必要となります。

なによりも、その大学のことを幅広く知っておく必要もあります。

言い換えると、学生支援の業務を経験することで、大学職員として一皮も二皮も向けて成長することができる業務だと思います。

実際私は、忙しかったのは確かですが、学生支援の業務に携わることができてとても良かったと思っています!

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