採用面接はどういう準備をしたら良いのか分かりません。
大丈夫です!質問に回答するための背景の解説や、実際の回答例をご紹介します!
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採用面接質問「受験者を増やすにはどのような取組が必要か」
大学が生き残っていくために受験生に「選ばれる大学」へ
皆さんご存じのように、大学は厳しい環境におかれているといって良いでしょう。
18歳人口が減少し続けている日本において、大学の経営を成り立たせるにはどうすればよいでしょうか?
その答えとなるキーワードが「受験生に選ばれる大学」であることです。
受験生は何を重視しているのか?
受験生は大学を選ぶ際、どのような事を重視しているのでしょうか。
私立大学は従来から、受験生の大学選択基準に高い関心を持ち、様々なマーケティング戦略を展開して、受験生の大学選択プロセスへの働きかけを行ってきました。また、最近では国公立大学でもこうした受験生の意識や動向についての関心は高まって来ているようです。
河合塾の大学入試情報サイトKei-Netのメールマガジン「Success Mail」(2021年5月14日配信)によれば、河合塾OB・OGに志望大学の決定方法について聞いたところ、志望大学の決定について、次のような結果が得られたということです。
これを見ると入試難易度(偏差値)の影響は強く見られるものの、設置学部・学科・専攻という入学後の学修内容に重きを置いて、大学を選んでいることが分かります。
さらに、大学の知名度や立地条件、就職実績など、学び以外の様々な分野にわたる情報への関心が高いことも分かります。
受験生は複数の分野にまたがる情報を統合して大学選択をしていると言えますね!
面接での回答の軸は「ブランディング戦略」
選ばれる大学になるための「ブランディング戦略」とは
繰り返しになりますが、日本の大学はかつてない危機に立たされています。
そのような状況にあっても人気の大学に共通しているのが「ブランド力」が高いということです。
面接の質問への回答を考える際には、この「ブランド力」に注目し、解答の軸を「ブランディング戦略」と置くと記述がしやすく基本を押さえた内容とすることができるでしょう。
大学のブランディングを行うメリット
大学のブランディングをするメリットは主に次の2点です。
大学の提供できる価値と学生が求めていることが合致することで、入学後の活動の質が上がったり、途中退学を防いだりといった効果も期待できそうですね。
大学のブランディングで重要な4つのポイント
①現状の大学のイメージや認知度を把握する
まず大学のブランディングを行う上うえで重要なのが、以下の2つのポイントです。
・世間から持たれている大学のイメージ
・自校がアピールポイントとしている強み
例えば大学側が「自大学の強みはこれだ」と強みとして発信しているつもりでも、受け手がその通りに受け取っているとは限りません。
大学イメージを把握するには以下のような方法が有効です。
・日経BPコンサルティングの「大学ブランド・イメージ調査」の結果を確認する
・在学校生へのアンケート調査
特に「大学ブランド・イメージ調査」の資料では、自校の強み・弱みや、ライバル大学との差異といった情報を収集できます。今の自校の状況が客観的に掴むことができるでしょう。
また、大学の強みを理解してもらうには大学名が知れ渡っていることも重要です。認知度によっても情報発信の仕方が変わります。
例えば県内で大学の認知度が浸透しているなら、県内には大学の特色や強みを具体的に伝えられるような戦略をとります。一方、県外には大学名を知ってもらうことに注力するのが良いでしょう。
②高校生のニーズを把握する
受験生が志望校や進学先を選ぶときの決め手を知ることで、的確なアプローチが可能になります。
2019年の「高校生価値意識調査」によると、予測困難なこれからの時代では「自分のやりたいことや夢を大切にし、新しいことに挑戦して将来につなげていきたい」という思いが強いことが分かりました。さらに「プロ突進タイプ」が2014年には25.2%でしたが、2019年には33.6%に上昇。将来的に特定の分野のプロとして、自分のスキルや経験を駆使して生きていきたいという意思が伺えます。
また在学生へのアンケートやインタビュー調査もおすすめです。年齢が近いので高校生が教育機関に求めているものを把握しやすくなります。
③他大学との差別化を図る
多数の大学のなかから高校生に進学先に選んでもらうには、他大学とは違う特徴が必要です。現状では、特徴がないと有名大学に人気が集中してしまいやすいからです。
ブランディングをする際は差別化に加えて、他大学とは違う付加価値を継続的に提供することも大切です。そうすることで競合が真似できない確固たるイメージを構築できるでしょう。
④自校のブランドを明確にし、目標を設定する
大学側が「学生に伝えたい自校のブランドの中身」を把握しておくことも欠かせません。
学部によってアピールポイントにズレがあるなど、学内で認識が統一されていないケースも実は多くあります。
自校が強みにしたい部分や方向性を十分に議論し、中長期的に維持できるようにしていきましょう。
ブランディングの項目の例としては次のようなものがあります。
・ブランドコンセプトが明確か
・全職員がブランドに基づく行動をしているか
・他と異なるブランド体験を提供しているか
大学の場合は知名度や入学志願者数、入学者数、偏差値などの数値で判断しがちです。しかし、この基準では小規模の私立大学は低い立場に置かれてしまいます。
規模が大きくなくても個性がある大学としてブランド価値を向上させるには、新たな指標を取り入れるなど工夫をしていく必要があるでしょう。
大学のブランドイメージを周知させることで、大学側の提供できる価値と高校生のニーズがマッチし、強みに合致した入学希望者を増やしやすくなります。さらには、広報活動もより効率的に実施できるでしょう。
採用面接の回答例「受験者を増やすにはどのような取組が必要か」
面接の質問への回答としてまとめると
Q.「受験者を増やすにはどのような取組が必要か」
今後、学生の獲得が難しくなることが見込まれる中で、学生から選ばれる大学となるためにすべきことについては、面接で問われる頻度がさらに上がっていくことが考えられます。
いかがでしたでしょうか。
「受験者を増やすための取組」について、イメージが湧いてきましたでしょうか。
ぜひ「大学広報」の視点を踏まえながら考えてみてください。より説得力が増すことでしょう!
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