やっぱり母校出身者が有利なのでしょうか?
確かにその傾向はあります。でも他大学出身者にも十分チャンスはあります!
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大学職員は母校出身が有利?
結論から言うと確かに「母校出身者は有利」な大学が多いことも事実です。
その反面、大学は「外からの風」を欲している側面もあるため、他大学出身者の採用も少なからず行われています。
まずは実際の採用実績などを見て、その実態を確認していきましょう。
大学としての見解
様々な大学のホームページを見てみると、様々な大学が「出身校は採用に関係がない」としています。
たとえば...
半分建前な部分もあるかもしれませんが、もちろんこういった話もホントウでしょう。
しかし、私が勤務している大学もそうですが、実際のところ母校出身者がかなり高い割合を占めている大学が多いことも事実です。
実際の割合はどうなのか
実際の採用実績を見てみましょう。
次に、母校出身者とそれ以外の採用実績を公開している大学を例に、実際の様子を確認しましょう。
関西大学
関関同立でおなじみの、大阪府にある大規模大学です。
採用ホームページを見てみると、新卒採用の採用者内訳がまとまっていました。
ぱっと見ただけでも、母校出身者の人数が非常に多いですよね。
割合で見てみると、2021年度は母校出身者が78.9%、2020年度は94%、2019年度は87.5%と非常に高い割合で母校出身者を採用していることが分かります。
実際に私の大学でも、総合職の母校出身者は半数程度はいます。一般職と契約職員(有期職員)にいたっては、7割~8割程度が母校出身者のようです。
新卒採用に母校出身者が多い理由
理由は様々ありますが、例えば...
- 母校出身者からの応募が多い
- 大学としても自大学への理解がある人が一定数いることが望ましい
- 自大学出身者の就職先の確保
母校出身者からの応募が多い
非常に単純な話ですが、大学職員になろうと思ったときには、まず母校の求人があるかどうかを確認する人が多いと思います。
なじみのある大学で働いたほうが働きやすいでしょうし、働いている様子も事前に想像しやすいですよね。
面接でも学生時代の母校での経験など、話すエピソードがさまざま思いつきそうです。
今度は、先ほどの関西大学の採用ホームページある、応募実績について見てみましょう。
こちらも割合で見ていくと、母校出身者の割合について2021年度が41.2%、2020年度が43.3%、2019年度が44.4%と例年40%以上の母校出身者が新卒採用に応募している様子が見てとれます。
必然的に採用者に母校出身者が多くなることは、すごく自然な話に思えますね。
大学としても自大学への理解がある人が一定数いることが望ましい
母校出身者は、基本的にはその大学で4年間学んで無事に卒業した人たちです。
つまり、その大学について「あれこれと知っている」状態で入職してもらうことができます。
大学というのは非常に特殊な環境であり、その大学のマイナーなルールなんてものもたくさんあります。
そのあたりが肌感覚で分かっていることは、働く上で非常にアドバンテージだったりするわけで、大学側としてもある程度の人数を確保しておくと「ラク」ということですね。
やはり他大学出身であると、どんな授業があるのか、どういう学生気質なのか、どんな施設があるのか、こういたったところを一から覚えていかなければなりません。
私も転職後はそれなりに苦労をしたり、やきもきすることも多くありました。
自大学出身者の就職先の確保
特に、契約職員(有期雇用)の職員の採用ではこういったケースもあります。
具体的には、特に新卒を対象として、なかなか内定が決まらない学生をひとまず自大学の職員として受け入れておくようなイメージです。
大学としても、「就職率」は広報の面でも重要な数字です。自大学を就職先として用意してあげることで、就活が上手くいっていない学生の最後の砦として、就職率の向上に繋げているわけですね。
大学側としても、ある程度自大学について知っている人を、契約職員として比較的低いコストで雇って人員を確保することができるため、どちらにとってもwin-winな話だったりもします。
出身大学以外の大学職員になるには
出身大学以外の大学職員になるためにいい方法はありますか?
ちょっとしたコツをお教えします。
新卒ではなく中途で大学職員になる
大学職員になりたいなら新卒よりも「中途」の方がチャンスが大きいです。
新卒採用は特に母校出身者を採用する傾向がある大学が多いです。
それもそのはず。わざわざイチから育てるならば、その大学のことを良く知っている人の方が、早くなじんで育ちやすいですし、教える方の負担も少なくて済むからです。
それに対して、中途採用では「即戦力人材の採用」という目的もありますが、併せて「様々な経験を積んだ外からの風」を一定数取り入れることも目的としています。
つまり、出身校でない大学の職員になるためには、「中途採用」で受験することがおすすめです。
大手大学の採用実績を見てみましょう。
京都大学の近年の採用では、新卒と中途の割合がほぼ同じです。
上記の大学を見ても、中途採用で大学職員になるチャンスは多く、さらに中途であるならば、これまでの経歴や人間性に評価の重きが置かれるため、新卒採用よりかは母校以外を受験する際に他大学出身であることを引け目に感じる心配はありません。
自分の出身大学より低い偏差値の大学へ応募する
母校出身者以外を採用する目的に着目しましょう。
大学が中途採用を行う目的のひとつに、高い能力やスキルを持つ「質の高い職員」を採用することがあります。
それを示す分かりやすい指標のひとつが「出身大学」のレベルです。
母校出身者が多数応募している中で、その人たちよりも下の学歴の人を採用するということは、よほどの経験やスキルを持った人でないと大学側のメリットがありませんよね。
つまり、母校出身者のアドバンテージに少しでも追いつくためには、その大学よりも良い学歴で勝負できる大学へ応募することがおすすめです。
ちなみに、偏差値の高い私立大学ほど、母校出身者で十分な質を確保できるため、母校の採用が多くなる傾向もあります。
(男性向けテクニック)女子大学を受験する
男性限定になりますが、あえて女子大学を受験することもおすすめです。
女子大学でも、男性職員は一定数必要です。
当たり前ですが男性職員は他大学出身であるため、母校のフィルターに影響される心配がなく、ある意味で全員平等に自身の力で勝負することができます。
ちなみに、女子大学で勤務してる女性職員については、その大半がその大学出身のOGだったりします。
女子大学の特徴として、職員全体の中でもかなり女性職員の割合が高いことが特徴的です。
学生も女性ばかりですので、キャンパス内を歩くだけでも男性は浮いた存在だったりします。
女子大学へ応募する際は、その辺りの事情は理解しておくようにしましょう。
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