大学職員の仕事内容はどんなものがあるの?【業務別・部署別解説】

転職希望者

実際大学職員ってどんな仕事をするのでしょうか?

saco

学生対応だけではありません。

部署によっては全然学生と接しないところも。

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saco(@saco3_ten

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大学はたくさんあれど部署や業務内容は似たり寄ったり

全国で800を超える大学がありますが、その部門・部署の構成や業務内容は似ている部分が多くあります。

基本的な内容を知っておくことで、採用試験の対策になることはもちろんのこと、自分が大学職員としてどのように関わっていきたいのかを考えてみましょう。

特に専任職員は、多くの大学においてスペシャリストというよりかはジェネラリストとして育成を行うべく、数年ごとの異動によって様々な部署を経験していくこととなります。この機会にぜひ知っておきましょう。

学生対応だけではない

転職希望者

大学職員って窓口に行った時にいる人ですよね?

saco

それも正解です。でも学生とほとんど関わらない部署もあったりします。

大学職員と聞くと、学生の時のイメージで「窓口業務をする人」というイメージがあるかもしれません。

もちろん、それも大学職員の仕事の一つなのですが、大学は教育機関であることと同時に研究機関でもあります。

さらには、大学、そして学園全体の運営についても考えていくことも求められます。

こう考えると、大学職員の担う役割は非常に多岐に渡ることが容易に想像できますし、さらには教員とも協力しながら業務を進めて行くことも特徴的です。

あくまで、学生から見える業務はほんのわずかです。

大学の業務を幅広く知っておくことは、エントリーシートの記載内容や面接での受け答えの説得力の違いにも現れてきます。

大きく分けて部門は2つ

saco

大きく分けて「法人部門」と「教学部門」があります。

大学の部門は、大きく分けると2つになります。

ポイント

  • 法人部門
    学校法人の経営や管理など、どちらかというと大学よりの仕事をしている部門です。
    具体的には、総務、人事、財務、施設、情報システムなどの部署がこれにあたります。
    学園の根幹に関わる業務に携われたり、比較的自分のペースで業務ができる反面、学生との関わりがほどんど無いような部署もあったりします。
  • 教学部門
    文字通り教務や学生に関わる部門です。
    一般的に大学職員と聞いて思い浮かぶ仕事がこちらかと思います。
    実際に学生とやりとりして感謝されたり、学生から刺激を受けたり、やりがいが分かりやすい業務だと思います。

大学職員として働く場合、どちらの部門にも配属される可能性があります。

ぜひ、次の解説を読んでそれぞれの部門で働く自分を想像してみましょう。

法人部門の業務内容

総務

学園を陰で支えている存在です。例えば、式典(入学式、卒業式など)の運営、コンプライアンス(ハラスメント窓口なども)、学則・規程関係の改廃手続き、避難訓練の企画・実施、各種調査の取りまとめなど、地味ですがなくてはならない業務を行なっています。

人事

分かりやすいところだと、教職員人事や採用、勤怠管理、給与・福利厚生関連、就業規則関連、人事研修の企画・実施、労働組合との交渉などがあります。大学だけではなく、幼稚園〜高校まで幅広い学園だと、教職員の数も多く大変な場合もあります。

企業の人事経験者のスポット採用も少なく無いです。

財務

大学の財布を握っている部署です。大学運営のために必要な財務上の管理を行います。

予算の査定・決定、決算、資産運用、監査への対応、補助金関連業務などがあります。財布を握っているので、大学の意思決定にはここをうんと言わせる必要があったりします。

予算の策定や決算時期など、はっきりとした繁忙期があり、かなり集中して忙しくなるため体力・精神力も必要です。

こちらも経験者採用がそれなりにある印象です。

施設

大学の土地や建物を管理・運営・保全する仕事をしています。

専門性が高い業務でもあり、事務職以外にも技術系の職員(専門職や外部委託)も配置されています。

例えば、キャンパス再開発などの計画があると、かなり大掛かりな業務を担当できる場合があります。

経営企画

大学経営の中枢を担う部署です。

中期・長期計画の策定・推進や他部署の計画実行の進捗を管理し、内部質保証と呼ばれる点検作業を実施したりしています。

大学として、中長期計画を推進して行くためには、他部署を巻き込んで組織横断的にプロジェクトを実施していくことも求められます。

情報システム

大学のICTに関する業務を担当しています。

具体的には、情報ネットワークシステム環境の維持・管理、システムに関する問い合わせ・トラブル対応、学生への情報機器(ノートパソコン等)の貸し出し・問い合わせ対応、情報リテラシー教育やメディア教育(E-Learningなど)の企画・運営、情報セキュリティに関する事項など、ひと言にICTといっても幅広い内容があります。

コロナ禍で、より情報インフラの整備が推し進められており、重要度が増してきています。

教学部門の業務内容

教務

学生の教育に関わる部署であり、教学部門の中でも一つ柱となる部署だと思っています。

学生への教育支援、成長支援、人材育成などに関わりたい人にとっては、非常にやりがいを感じることができる部署ではないでしょうか。

具体的には、履修相談・履修登録、シラバス・時間割の作成、定期試験への対応、成績通知、他大学との単位互換手続き、非常勤講師の手配・手続き、教職免許等の資格取得の手続きなど幅広い業務があります。

学生支援

学生と非常に近い距離で仕事ができます。学生支援業務は、大学職員を志望する人からしてもイメージしやすい仕事が多いと思います。

具体的には、学生生活全般の相談への対応、サークル・部活などの運営・活動手続き関連、学生寮の管理・運営、大学祭の準備・運営サポート、奨学金の申請受付や交付の決定手続き、学生を対象とした行事の企画・運営、様々な学生トラブルへの対応などがあります。

窓口が混雑して対応に追われることや、様々なトラブルに日常的に対応しなければならないことが多く、なかなか自分のペースで業務に取り組むことが難しい部署でもあります。

その反面、部活動で頑張っている学生や大学祭の実行委員などと日々接することで、学生からエネルギーをもらい、学生の成長を感じながら業務に励むことができることは大きなやりがいの一つです。

詳しくはこちら
大学職員の学生支援の業務内容は?【学生生活・学籍・奨学金・部活動・寮etc】

続きを見る

就職・キャリア支援

大学のいわゆる「出口」部分を支援する部署です。

大学時代に、キャリア支援のガイダンスに参加したり、キャリアセンターにお世話になったりした方も多くいると思います。

そのため、大学職員を志望する方にとって、この「就職・キャリア支援」は非常に人気の高い仕事と言えます。

具体的な業務内容は、学生向けイベント(就職ガイダンス等)の開催、求人紹介、企業の開拓、就職・キャリア相談、学生の進路の収集などがあります。

多くの企業とやりとりをすることとなるため、外との繋がりを持てることも面白さの一つだと思います。

詳しくはこちら
大学職員のキャリア・就職支援の業務内容は?【中途採用面接対策】

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入試・広報

大学の「入口」部分を担当する部署です。

近年、少子化により各大学が入学者の確保に課題を抱えている状況であり、広報や入試の業務にかかる重要度が増してきている状況です。

具体的には、オープンキャンパスの企画・運営、大学案内(パンフレット)の作成、大学ホームページの管理・運営、高校生対象の進路イベントへの出展、高等学校や予備校等への大学のPR、入学試験の実施、入試改革などがあります。

入学者の確保に向けて効果的な広報や入試改革を行う必要があり、近隣の大学の動向などを調査・分析しながら、自大学の戦略を検討していく必要があります。

国際交流

多くの大学で、国際化(クローバル化)を推進しています。その反面、推進しているものの、実態としてはなかなか進んでいない大学も多くあります。

具体的な業務内容は、日本人学生の留学のサポート、外国人留学生・研究者の受け入れ・生活サポート、外国人留学生ための日本語講座やイベントの企画・運営、留学生寮の管理・運営、海外の大学等と国際交流協定などの締結などがあります。

語学力や企業での海外経験などを活かして、こういった部署で働いている職員もいますので、希望する方はアピールできるスキルや経験を探してみましょう。

産学連携・研究支援

教育だけでなく、社会課題を解決する研究を実施していくことも大学において大切なことの一つです。

研究成果の発信、共同研究や受託研究の契約手続き、企業等と連携した公開講座の企画・運営、知的財産の管理や活用、研究倫理への対応などがあります。

最後に

ひと言に「大学職員」いっても、様々な部門・部署・業務があります。

採用面接においても、「大学にはどういった部署があるか知っているか」「自信が携わりたい業務は何か」などの質問によって、大学の業務への理解度や自身の経験と関連付けて話ができるか、ということが問われる場面もあります。

特に、専任職員(総合職)は人事異動で多くの部署を経験することになるため、幅広い業務に携わることを念頭に置きながら、その中でも特に自分のしたい業務は何かを考えていきましょう。

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